北海道に「自由な小学校」をつくる会は
NPO法人 まおい学びのさと へ移行しました。
子どもたちが主人公の認可小学校を長沼町につくりたい!
わたしたちがめざすもの
今、不登校の小学生が全国で3万人を超え、北海道では千人を超え高止まりから増加傾向にあるなかで、私たちが目指す学校は、毎日の学校生活が楽しみで通いたくなり、安心していられる場所にしたいと思っています。ただ、不登校の子たちのためだけの受け皿としてではなく、認可を得て、小学校に進むすべての子どもたちや親御さんの選択肢の一つとしての私立学校をめざします。
モデルにするのは1992年に開校した和歌山県の「きのくに子どもの村学園」です。私どもは、ここ数年での開校をめざして精力的に活動を行っております。子どもを中心に据えて、その自然な関心を生かし、体験を豊かにして、協同的に学ぶ。その学びによって、感情豊かに個性が磨かれ、知性が育ち自己肯定感が高まる、ごく真っ当な教育を行う学校です。ある場所にいくら人が集まっていても、その中で自分が承認されている安心感が無ければ、そこはその子にとって「居場所」にはなりません。いじめでも特につらいのは、敵意を向けられることよりも、自分の存在を無視されることではないでしょうか。
現在、既存の学校では子どもたちを「グローバル人材」なる目標に向けて競争させ、個人の「学力」をテストで数値化して序列化し、それが受験戦争を勝ち抜くための持ち駒となり、さらにそれがその子の人格さえも格付けするような力を持つようになっています。
これでは、子どもたちお互いが「勝ち組」をめざすレースの競争相手となり、蔑視と優越感の中で自分の格付けに汲々とし、互いを尊重し認め合うどころか分断が進み、疎外感の中ではけ口を弱い者に向けることになるのは当然です。
私どものめざす自由な小学校では、子どもたちを競争させて一つの物差しで測って格付けすることをしません。時間割の半分を占めるのは、全学年縦割りで1年間通してグループごとで行う「プロジェクト」という学習活動です。そこでは例えば「木工グループ」で、あずま屋を建てようとなれば、そのデザイン・設計から資材調達、仕事分担、模型作成、資金計画などをみんなで話し合って、試行錯誤しながら進めていきます。子どもたちの自然な関心を生かした体験的学びの中で、話し合いで揉まれ、互いの個性が発揮され、協力し合って活動をしていくことになるので、子どもたちは皆お互いを承認し合った仲間になるのです。宿題もテストも成績もありません。「先生」と呼ばれる大人はおらず、「~さん」と呼ばれるスタッフがいるだけです。数値が無ければ子どもたちの成長を捉えられないなどというのは大人の怠慢です。多様な価値観でお互いを認め合い、「子どもも大人も楽しく安心できる学びの場」それが「自由な小学校」になります。
私たちは、誰もがひとりの平等な人間であるという意識をもち、地球市民の集まった「市民立」の学校設立をめざします。それは21世紀に相応しく、自ら主体的に課題に取り組む若者を育てあう教育です。これを実現するために、ぜひ、私どもの活動にご協力とご支援をいただけますようお願い申し上げます。
北海道に「自由な小学校」をつくる会
代表 細田 孝哉